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スピーカーの原稿2 [通訳]

最近よく経験することのもう一つのタイプ。
事前に講演者が「読み原稿」を下さるケース。
そのとおりに読まれる予定なので、あらかじめ全部訳していき、通訳するときは、訳を読み上げる。
または、原文に印を入れたり、語彙をあらかじめ調べる等の準備をしていき、本番でスムーズに訳せるようにしておく。
ところが、講演が さあはじまる!という時点になって、
講演者が「書いてあるのをそのまま読むのは面白くないから、即興で話すことにする」
と、方針転換されることが結構多いです。
通訳者としては、一瞬悪夢を見る思いがしますが、実際始まってみると、案外スムーズに行くことが多いです。

一つは、完全原稿をいただいていて、それをすべて訳すという準備をしてあるので、通訳者側も講演者が話す内容について理解していること、
もう一つは、原稿を読むのではなくて、即興で話すと、話すスピードが読むときに比べてゆっくりになり、通訳しやすくなる、というメリットがあると思います。

突然、「原稿は捨てる」とおっしゃられると、「ドキリ!」としますが、やはり事前に原稿をいただいてあるので、即興のお話にも通訳としてついていきやすいのです。

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Lost in Translation [通訳]

逐次通訳がついた講演会をビデオでみていたことろ、愕然としました。
講演者が2分話し、通訳者が20秒ほど訳し・・・という感じで、30分間最後まで進んでしまっていたのです。
通訳をなさっていた方は、プロの通訳者ではないのではないかと見受けられました。
さらには、日本語を母語とする方でもなかったようで、かなり苦労されていて、見ていて胸が痛みました。
どうして、このようなことになったのかわかりませんが、日本語の通訳だけを聞いていたら、講演の内容はほとんどを類推して想像力を豊かに働かせなければならない状態です。
おそらく、通訳者を雇う予算がつかなかったのかなと思われますが、皆にとってとても残念な状態になってしまっていました。
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スピーカーの原稿 [通訳]

講演会などの通訳を依頼された場合、講演内容のレジメ、キーワード、メモ、または、原稿を作るタイプの講演者には原稿をあらかじめ通訳者に渡してもらうように依頼します。

要約原稿やキーワードなどを入手したら、その内容を確認し、スムーズに通訳できるようにそのテーマに関する知識をあらかじめ勉強して、当日の通訳にのぞみます。

当日、会場に行き、講演者と最終打ち合わせをしていると、講演者が手元にパワーポイントや読み原稿を準備されていたりすることが、結構頻繁にあります。

「あれ、原稿は書かないとおっしゃっていたはずが・・・」
で、あわててそのコピーをいただくのですが、講演者が手元で参照されるメモや原稿などは、すべて、通訳者にもあらかじめ渡していただいたほうが、通訳の質は向上するのですが、どのように言えば伝わるのかと悩む瞬間です。

「え?これはただのメモだからお渡ししてないけど。」とおっしゃる方も多いですが、そのメモに沿ってお話を進められる場合は、通訳者にとってもとても役に立ちます。

特に固有名詞(人名、作品名、理論の名前等)は知らなければ「訳せない」ので、通訳者の知識量が問われるのですが、毎回、己の一般常識知識の無さをさらして恥ずかしい思いをしています。

最近は、会場に到着すると、まずは講演者の手元の「紙」に目がいってしまいます。
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医療通訳 [通訳]

今日は、知り合いのお子さんが入院している病院で通訳をしてきました。
担当医との面談の通訳でしたが、お医者さんがたっぷり時間をかけて、言葉を尽くして、説明をしてくださり、患者本人や親の不安や疑問に耳を傾け、受け止めながら面談を進めてくださいました。
耳元でウィスパリングをしながら通訳を進めましたが、通訳にも配慮して、発話と発話の間にたっぷりポーズをおいて話してくださったり、とても和やかで安心できる雰囲気で進められた面談でした。
知り合いに頼まれてボランティアで同行した通訳でしたので、立ち位置は明らかに知り合い側。
知り合いが聞き忘れている質問をリマインドしたり、知りあいが質問を始めるタイミングが、まだ医者の説明が全部終わっていない時だったので、それを伝えるなど、コミュニケーションの交通整理をしたり、明らかに黒子ではないフッティング。

ところで、医療通訳の現場で感じたことを綴られているMEDINT(医療通訳研究会)便りにとても印象に残る記事が書かれていました。「通訳の原動力は恐怖?」というタイトルの記事です。

医療通訳の現場の通訳さんたちの多くがこのような原動力に動かされているのではないかと拝察します。
これは、通訳という業務が職業であると同時に、職業としてではなく、倫理的、基本的な権利としてのコミュニケーション権を補償するということに密接にかかわる業務だからでしょう。
ただし、これは医療通訳者の善意に頼りきっている医療現場の状況が示されているのではないかと思います。

子どものころ親や同郷の人たちの通訳をしていたという中南米出身者へのインタビューでも、同じ言説がよく語られます。
「日本語とスペイン語ができる私たちが同郷の仲間の通訳をして、助けてあげるのは当然のこと」と考えて、できる限りのことをしてきたと。しかしそういう人のほとんどが、現在では「通訳・翻訳はもうやりたくない」と言っています。
通訳者個人の善意や使命感だけでは、個人が押しつぶされてしまう現状があるようです。









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いつものメンバー [通訳]

スペイン語圏の関係者が主催するパーティやレセプション、食事会などの通訳にいくと、よく一緒になるメンバーがいる。
同じ通訳仲間はさておき、面白いのが、給仕係の人たち、カメラマン、本国の新聞記者などである。
イベントのシーズンになると、異なる国の主催するイベントで二日や三日連続で一緒になることもあり、何度も出会っていると、「あら、また、一緒ですね」と親しみを感じるようになる。
このような場で複数の言語に通じているのは通訳者だけではない。
例えば、給仕係のチーフは英語、スペイン語、日本語ができるので、スペイン語圏関係者主催のイベントには非常に重宝されているようである。スペイン語しか話さないお客さんにはスペイン語で、日本人客には日本語で、欧米出身のお客さんには英語で、細やかな対応をしているのだ。
昨日も、この給仕係のチーフと一緒になった。依頼殺到の今月、非常にハードなスケジュールをこなしているそうである。

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映画撮影の通訳 [通訳]

今日、昨年12月に撮影で通訳をした映画(しんぼる)をみてきました。

試写にいけなかったので、初めてみたのですが、最後のクレジットのところに、通訳として私の名前も出てくるという嬉しいサプライズがありました。
通訳は一般に「黒子」と言われているのですが、逐次通訳で舞台上で通訳する場合は、「通訳は○○さんです」と紹介されることがあります。その反面、同時通訳ブースに入っているときは、ほとんど紹介されたことがありません。法廷などでは、通訳の名前は公にされることはありません。テレビの同時通訳者は画面に通訳者の名前が出ます。外交通訳などで、要人の写真に写ってしまった場合などは、「一人飛んで・・・」というように書かれる事もあると読んだことがあります。こうみてみると、通訳者は常に「黒子」扱いというわけではないようですが、今回の映画撮影で、クレジットに名前を出してもらえるとはまったく思っていなかったので、びっくりすると同時に、嬉しくなりました。
ただ、映画館の席がほとんど空いていたのがちょっと気になりました・・・。
最後のエンディングシーンはあまり納得がいかないけど、メキシコの場面が出てくるので、懐かしい気分になりました。

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乾杯の通訳 [通訳]

今日は昼も夜もレセプションパーティの通訳でした。
レセプションの通訳は仕事は最初の数分間だけの場合が多いのですが、いわゆるお国のえらい方々がご挨拶をされるので、きちんと通訳しなければならないという大きなプレッシャーを感じます。集まったお客さんが100人以上ということが殆どですし、スペイン語圏の方は原稿を用意せずに、見事なスピーチをなさる雄弁家が多いのです。
そして、乾杯の音頭の通訳があります。
スピーチは一方向性のメッセージの伝達に近い行為ですが、乾杯は聞き手と一緒に「乾杯」という行為を達成しなければなりません。スピーカーが、挨拶をし、「乾杯」と発声してしまい、会場の皆さんが「乾杯」をしてしまった後に、通訳すると、なんだか間の悪い感じになり、盛り上がりに欠けてしまいます。
そこで、「乾杯」の発声の前に間をおいていただき、そこまで、訳させていただけるようスピーカーに予めお願いをしておきます(もし、お願いするチャンスがあれば・・・)。ところが、話し始めると、それを忘れてしまう方も多く、結局は、皆が乾杯し終わった後、なんとも、意味のない通訳をしなければならなくなることも多いです。
過去には、間をおくのを忘れて、「乾杯」と発声して、会場が乾杯した後、「あ、通訳さんに頼まれていたことを忘れていました!訳してもらってから、乾杯するようにと言われていたのでした!皆さん、申し訳ないですが、もう一度、乾杯をやりなおしましょう!通訳さんに叱られます!」と言って、お客さんを笑わせ、再度、挨拶からやりなおしてくれた方もいました。ところが、二度目の試みでも、また、間をおくことなく、「乾杯」までやってしまって、再度失敗。。。会場は爆笑の渦。三度目のトライで、無事に訳を終えて、会場全員で「乾杯」することに成功し、拍手喝采となり、大いに盛り上がったこともありました。
今日は昼のレセプションでは、「乾杯」の前にポーズをおいてくれ、訳すことができたので、とてもきれいに進行しました。夜のほうは・・・スピーカーが最後まで暴走(通訳からみると)してしまいました。
「乾杯」など、聞き手に「行動」を促す場合の逐次通訳はタイミングが重要です。適切な箇所で通訳させてくださいね!

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福岡日帰り出張 [通訳]

今日は、福岡日帰り出張。月曜日に東京であったのと同じセミナーの通訳です。
午後から1時間だけの予定だったので、余裕で行ってかえってこられるはずだったのですが、朝、羽田空港に到着すると、カウンター前のスペースに長蛇の列・・・・ 航空会社のシステムがダウンしていて、まだ朝から一便も飛んでいないとのこと。目の前が真っ暗というか、頭が真っ白になりました。
エージェントに急いで連絡すると、「何が何でも飛んできてください!」とのこと。そりゃそうですよね、スペインからスピーカーが来ていて、彼らは昨日福岡入りしており、お客さんも皆揃っているのに、通訳がいないのでは話になりませぬよね。
長蛇の列に並びますが、一向に進みません。別の航空会社に電話をすると、すぐに席を予約してくれ、しかも、振り替え扱いで乗せてくれるとのこと。あわてて、ターミナルを移動し、振り替え専用のカウンターで、チェックインして、無事をえました。しかし、飛行機にあまり乗らないのに、乗るたびに欠航になったり、遅れたり、必ず何かあります。

同じテーマのセミナーを違う都市で通訳すると、同じテーマでも、雰囲気やら質問やらが少しずつ違っていて、とても興味深いです。移動にさえ苦労しなければ、同じ話を繰り返し通訳するので、2回目以降は、話の先が読めて、より通訳しやすくなるし、回数を重ねるごとにスピーカーとの息もあっていくのがわかって、通訳としては楽しい体験です。


やっぱり、余裕を持って移動の日程は組めるといいなーと痛感した一日でした。

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築地 [通訳]

2607247


今年はスペイン料理がブームらしい。一般的には果たしてどうなのかわかりませんが、今年に入って料理・食品関連の通訳のお仕事が増えています。イベリコハムや、日本の食材を西洋料理に取り入れたスペイン人シェフ、フェラン・アドリアの影響が大きいのでしょうか。
そんなわけで、今朝、初めて築地市場の「マグロの競り」に同行してきました。
市場の担当の方が場内を案内、説明してくださいました。
スペインから来たマグロもあり、見学者は満足そうでした。

スペインのマグロ漁は、アルマドラバと呼ばれる定置網漁だそうで、沿岸で行うそうです。この方法は古代ローマ時代から地中海沿岸で行われている伝統的な漁業だそうで、マグロ以外の他の魚を一緒に漁獲しないので、海洋資源にやさしい、持続可能な漁業だそうです。

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ポニョ [通訳]

2528118

仕事先でおみやげにもらいました。
となりのトトロから、ジブリの映画のファンですが、この作品も非常に引き込まれました。


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